「チベタヴェッキア巡礼」

南国のような空とお花と緑。
チベタベッキアはローマの外港の町で、中部イタリアとシチリア島やマルタ島、バルセロナなどを結ぶ主要航路の出発点だそうです。日本のいろんな使節団もみなここからイタリアに入ったのだそうです。

ミケランジェロ要塞
ローマ帝国時代の建築物の上部のマスキオ Maschio と呼ばれる塔をミケランジェロが設計し、今では要塞全体の名となっているそうです。

支倉常長像
安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将で、仙台藩主の伊達政宗がスペイン国王のフェリペ3世、ローマ教皇のパウロ5世のもとに派遣した慶長遣欧使節団の副使としてこのチベタヴェッキアの地へ。ローマ教皇との謁見を果たし、ローマ市公民権まで授与されながらも、キリシタン弾圧のうわさがスペインにも届いており、当初の目的であった通商は失敗してしまいます。日本帰国後、鎖国や禁教令など歴史の不運に見舞われ、その業績や見聞は明治時代まで世に知られることもなかったそうです。カトリック信者で、スペインのマドリードの修道女院の教会で、フィリポ・フランシスコの教名で洗礼を受けたそうです。
日本聖殉教者教会
フランシスコ会に属する教会で、アッシジのフランチェスコの像が、輝く太陽の光の中でそびえ立っていました。

この日は結婚式が行われるそうで、美しいお花で着飾った聖堂の中でおミサを捧げました。
聖堂にはキリシタン迫害時代の聖殉教者たちの姿や出来事、また支倉常長や作者の自画像も描かれていました。

日本のお召し物を着た聖母子像。美しい!!このところ、ずっと西洋絵画の中で巡礼していたので、日本画の色や描き方に、皆さん心がほっとされているご様子でした。

長谷川 路可
日本画家・フレスコ画家であり、カトリック美術家として活躍された方。聖年の年に教皇パウロ6世に招聘されイタリアに渡り、「日本聖殉教者教会」の内装を依頼され、チヴィタヴェッキアのフランシスコ会修道院に寄宿しながら制作されたそうです。チヴィタヴェッキア市名誉市民に列せられたそうです。最後はローマで脳溢血のため亡くなり、この日本聖殉教者教会で市民による葬儀が行われたそうです。

アッシジのフランチェスコと、聖クララの祭壇画。日本画の手法で描かれた聖人天使、お花など、イタリアの地で出会えると思っていませんでしたので、大変心癒されました。心が優しくなれる素敵な画に包まれ、殉教者たちがつないできた揺るぎない信仰の元に今があること、日本人であることに誇りを持てるそんな時間を過ごしました。感謝の気持ちでいっぱいです。

海岸を散歩。南国リゾートにやってきたみたい。パラダイスにつづく巡礼旅です。

あの二人何を撮っているのかな。

水着のお姉さんではなくて、空に十字の飛行機雲が。神に感謝。

ランチにはいろんな種類のピッツァが

次々に。この後も続く〜
イタリア人は同じメニューというのが信じられないそうで、本当はそれぞれ違うのが食べたいんでしょう。と思っているらしく、同じものを注文したにもかかわらず、ピッツァにとどまらず、前菜数種類、デザートまで、いろいろ次から次にやってきました。どうしても食べてもらいたいようで、サービス〜と笑顔でやってきます。でも皆さん小食な方ばかりですので、頑張ったのですが、ずいぶん残してしまいました。ゴメンなさい。でもとっても美味しかった〜。お詫びに、、。

和紙で作った鶴をプレゼント。Sさんのおかげで本当に場が和やかになります。すっかり私はSさんのファンです。
チベタベッキアは、石巻市と姉妹都市のようで、日本人の方がこのお店にも来たことがあるそうで、北斎の富士山の画のお土産など見せていただきました。日本人が来るととっても嬉しいようです。ごちそうさまでした。
「イタリア最後の夜」

満月の夜に
あんなに楽しみにしていた巡礼の旅も終わりが近づき、お月様も満たされ、私たちの心も神さまのお恵みでいっぱい。

みんなオシャレして、ローマのレストランで楽しい巡礼最後の晩餐会。トシオさん、ずいぶんいろいろワインを教えていただいて、詳しくなったかな?

前菜だけでも満足してしまいます。
もちろんメインもとっても美味しかった〜。

巡礼の皆さんに素敵なプレゼントをいただきました。
ベネチアングラスのアクセサリー!とって嬉しくて泣きそうになりました。
今回の巡礼ツアー、いつも私たちがお世話になっています関町教会の稲川神父さんと巡礼を共にする旅で、今年で13回目だそうです。皆さんはもう何度もこの巡礼に参加されていまして、初めてなのは私たち二人。今回は聖テレジアや、アートバイブルの講座にゆかりのある方々限定の旅ということでしたが、関町教会の聖テレジア祭りでコンサートをしていた私たちということで、神父さまがピンとひらめき、かねてからの夢でした神父さまとの巡礼ツアーに私たちを参加させてくださいました。お年の関係で、今年でもう巡礼旅は最後という方も数名いらして、足腰に自信のない方が多いので、支えることができるように、またおミサの歌のお手伝いにと、仲間に加えてくださいました。少しでも何かお役に立てることができれば、そんな気持ちで過ごしていましたが、皆さん巡礼中は本当にお元気で、自分の足でなんとか聖なるものへ向かって行く姿が本当に美しく、感動しました。自分たちの方がたくさん皆さんにいろいろいただいて、、。祈り、学び、そして友情。神父さまにいただいたこの3つの言葉が本当にそのままの巡礼旅となりました。一人で行く旅、夫婦で行く旅、とはまた違い、皆さんと心合わせて聖なる時を過ごし、巡る旅は喜びが何倍にもなる素晴らしいものでした。本当に皆さんありがとうございました。
「最終日」

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
マリア様に捧げられたカトリックで最も重要な教会の一つ。マリア教会の総本山です。
最終日の日曜日、早朝に最後のこの教会でおミサに与ることができました。
観光客のいないまだ朝の7時ごろ。聖堂にミサの歌声が響き渡ります。

主日のミサ。最後に心合わせみんなで祈ります。感謝の気持ちを込めて。
このごミサの後、神父さまの準備が整うのを待っている時、皆さんお席につかれて、じっとそれぞれ目を閉じて黙想をしていました。静寂なる時間。胸に抱えたそれぞれの思いを、言葉にせずとも神さまを通して分かち合う心。祈りの素晴らしさを身を以て体験しました。

パオリーナの礼拝堂
あの美しいアレルヤの歌声は、ここから流れてきていたのですね。ここでも主日のミサが行われていました。
この礼拝堂の奥にとっても特別なマリア様のイコンがあります。歴代教皇様たちが、海外などに行かれる時には、ここでお祈りをして行かれるそうです。私たちも時間の許す限りお祈りをしました。

帰りの飛行機より
イタリアの街が遠くなって行きます。イタリア巡礼旅、素晴らしい芸術の数々に触れてきましたが、何よりも皆さんと過ごしたことがわたしにとっての宝物となりました。そして皆さん親切で優しかった。そしてそれぞれに個性のある方々で面白くて楽しくて、本当によく笑いました。1日ごとに皆さんのことが大好きになりました。皆さんの笑顔としばらくお別れすると思うと帰りのころは寂しくて、日本に帰っても夢の中で皆さんが登場するほどでした。本当にありがとうございました。
でもまた会えます!!またお会いできる日まで皆さんお元気で。
神に感謝!