「スペースアップルよいち」の道の駅の売店に、鳥人間のような形をしたものを彫っているペンダントがありました。何だろうと思ってみていますと、どうやら余市には「フゴッペ洞窟」といわれる遺跡があるようです。これはただものではないと思い、早速そこへ行くことにしました。
フゴッペ洞窟の保護展示施設
洞窟を覆うように建設された展示施設に入ると、施設の方が丁寧に案内してくれました。
現状、奥行が約5メートル、問口が約4メートル、高さは約5メートルの遺跡。
壁面のいたる所に原始的な図像が陰刻され図は200以上あり、人物や動物、船などを象徴したものと推定されるものが多く、他に列点もあり、呪術的な性貭を有するものと考えられているそうです。
遥か昔の古代人が刻んだメッセージ。
薄明かりの中で静かに語りかけてきます。
頭に角が生えた人のような絵
横から見た船に乗った人々の絵。
手にひらひらがついていたり、足が3本だったり、どういう意味があるのでしょう。
獲物ではない人物の絵を描くときは子供が描く絵のように抽象的になる傾向があるそうです。
洞窟には厚さ約7メートルの遺物包含層があり、堆積土層から発見された土器や骨角器の分析から、およそ2000~1500年前の続縄文期に属する遺跡であることがわかっているそうです。
岩壁に刻画を残す洞窟遺跡は小樽市手宮洞窟とこのフゴッペ洞窟以外に日本には対比されるものがまだないそうですが、北海道のいろんな所になぞの遺跡が点在しているそうです。
この遺跡の下にもまだまだ遺跡が眠っている可能性があるそうですが、調査する技術がまだ追いついていないそうです。また近くにJRが通っていて、その振動で日々少しずつ岩がずれて、いつ落ちてきてもおかしくない状態ですので、強化ガラスを設置したり、苔が生えないように明かりを気をつけたり、湿度を保ったり、いつか発掘調査の技術が進み調査が進められるようになるまで、この遺跡をできる限り保存をしているそうです。
まだまだわからないことだらけの遺跡だそうですが、それだけに研究する人たちのロマンを駆り立てるようです。私もすっかりはまってしまいました。
スタンプがかわいらしくて、お土産に押してかえりました。
受付のそばに環状列石のミニチュアがありました。
気になって受付の方に訪ねると、近くにストーンサークルがあるとのこと。
せっかくですのでそこにも行ってみることに〜。