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この度は、演奏時間に間に合わず、コンサートをキャンセルする事になり、大変申し訳ありませんでした。

関係者の方々とお客様に深くお詫び申し上げます。

太宰敏雄・陽子

1月26日佐世保市の九十九島が見渡せる素敵なトモハウスこと「海からの風」でのコンサート。

昨年の9月に演奏させていただいた時に、このトモハウスを設計したオーナーのトモさんに声をかけてくださり、今回のコンサートをさせていただけることになり、大変楽しみにしていました。

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朝から降り出した雪。予定より早く出発したのですが、湯布院まで来るとこんなに雪が。

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思っていた以上の雪に至る所で車が立ち往生し、迂回しながらも着いた湯布院インターでしたが、数分差で事故のために湯布院の高速道路が閉鎖され、慌てて一般道コースで進んで見たものの、大渋滞。雪用でない車たちや、トラックたちが至る所で動けなくなり、銀世界の中ほとんど動けません。

この先は山越えが厳しいのでもっと酷いかもと、バスの運転手さんが車の現重装備に入り、峠は越えられそうにないよと教えていただき、この道は諦め、なんとか引き返すものの、反対の車線も渋滞、道路公団に電話して、高速道路の解除の見通しを聞くと、雪の整備は整っているのだけど、事故車の処理がまだなのでそれが終わり次第。と教えていただき、湯布院に戻り、しばらく待って見ました。が、、沢山事故が発生しているようで、全く開通の見通しがつかないようでした。

途方に暮れている時間もありません。気持ちは焦るばかり。

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少し庄内の方に戻り湯平温泉の道から山越えする道を通ってみると、雪がやはりすごく、でも混雑してないし、わずかに車も通っているようなので、行けるところまで行ってみることに。前に九重の山小屋を借りていた時に通っていた道なので、道は知っているので、、。

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山越え。怖くて体がぎゅっとします。普段も結構大変な山道ですが、、、。

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もう道も真っ白。新雪のせいかスタッドレスタイヤも滑ります。

焦りのせいでこの道を選んでしまった事に後悔しつつも引き返すことも難しい状態。でも車は時々走り抜けるので、とにかく安全運転で九重の山を越えました。

それから玖珠インターに向かってまた山道を抜けて行くのが断然早いのでしょうが、これ以上は雪道の山越はスリップ具合と集中力の限界。山道もどんな状況か分からない。このままでは事故に繋がりかねないと諦め、南に向けて走り、そして小国を抜けて大きく回って日田インターへ。

普段は1時間もかからない湯布院から日田までの道ですが7時間もかかってしまいました。ああなんということ。倍の時間を見積って出発したのですが、無残にも時間は過ぎ、ここから急いでも会場まで2時間。でももう開演時間が迫ります。会場の方と相談し、コンサートを中止することになりました。

でもなんとか会場まで、、。準備して下さったトモさんや皆さんに謝りたい一心でひた走りました。あの道を通って入れば、、はじめから南回りで、、、前日から、、色々と後悔の念が心に浮かびましたが、でもどの選択も無理だった事。自分たちを追い詰めても胸が苦しくなるばかり。これが今の私達のできる精いっぱい。きっと神様が何かを回避する為の選択だったのだろうと思うしかありません。それでも、、、。小さな小さな私たちがまた一層小さくなり、為す術ももう何一つなく神さまに身をゆだねるしかありません。運転しっぱなしのトシオさんが窪んだ目をパチパチさせながら、せめて待っていてくださる会場のトモさんのところまでは安全に、、。頑張ってくれました。

会場ではお部屋を温めて、トモハウス の会長で主催者のトモさんが待っていてくださいました。そしてキャンセルしてしまった私たちを叱ることもなく、優しく迎えてくださりました。そして惨めな私たちにコーヒーまで入れていただき、傷心な私たちのために静寂の中で、インディアンフルートを吹いてくださいました。

優しい音色。その温かさに本当に癒されました。この失態に、また雪道の恐怖に胸が苦しくて締め付けられ、カチコチになった体をトモさんの吹く音色がふわっと体を包んで支えてくださるようでした。悲しい心に音楽の素晴らしさが身にしみて、諦めずにやって来て良かったと心から思いました。演奏出来ず、ご迷惑をおかけして、絶望の暗闇の中にいた私たちにトモさんが、優しい音楽の火をともしてくださいました。本当にありがとうございました。

そして、この素晴らしいトモハウスの建築のことも教えていただきました。

この床は、炭の入ったコンクリートで、トモさんのオリジナル。そして、土間と暖炉の組み合わせで、隙間が多い日本家屋だけれども、暖炉は土間を温め、自然素材の壁を伝って全部が暖かくなり、天井が高く広いこのお部屋も暖炉一つでぽっかぽか。冬に日が沢山入り、夏は入りにくい窓のお陰で、夏は涼しく冬は本当に暖かいそうです。部屋の空気も外と変わらないほと新鮮で、本当に素敵な場所。響も素晴らしく、あー本当に演奏したかった。悔やまれて涙が出てきそうです。こんな素敵な場所を用意していただいたのに。本当にごめんなさい。

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優しいトモさんと。

いつかまたこの素敵な場所でトモさんと音楽を共にすることが出来ますように。

心からの感謝とお詫びの気持ちを込めて。