ヒフミヨイ(12345)日本人なら誰しも知っている数えことば。
そこに眠る太古日本の記憶。
この不思議なヒフミヨイの歌を作って以来、
自分の生まれた国、
日本というものがどんなところなのかと興味を持ちました。
今こうして導かれるように旅を続けていられることに、
驚きと感謝の気持ちでいっぱいの日々を過ごしています。
どこまでもつながっている地球。
どこへ行っても太陽はひとつで空もひとつ。
世界中に散らばっていった人間は、
見かけも言葉もそれぞれ違うように思えるけれど、
みな同じ空をみながら生きています。
そして、みな同じ心のふるさとをもとめて生きている、
そう感じます。
本当に大切なものはひとつで、
そして私達もその一部であること、
みんなつながっていることを感じずにはいられません。
緑豊かな、
水の清らかな、
日本という小さな島に生まれて、
当たり前のようにその恵みを受け取ってきました。
まだ数週間の旅ですが、
車で少し行っただけで、
偉大な山々、
清らな川、
美しい海に出会えます。
太陽の光の中で生き物たちは、
青々と育ち、
星空の下で安らかに眠る。
朝露にしっとり心も体も生き返り、
また太陽の光で目を覚ます。
そんな夢のような天国のような日本に生まれてきたことは
本当に奇跡のようなものかもしれません。
時には自然が恐ろしいこともあります。
昨今の自然災害で沢山の方々が恐怖の中、
息を呑んで暮らしていることでしょう。
昨日も雨の降りしきる中、
テントの中で眠っていると地震が起き、
不安で不安で眠れませんでした。
人間はとても弱い生き物です。
自然と寄り添って生きてきた古代の人々。
自然を敬い日々に感謝し、
恵みを分けあい、
知恵を出しあい、
助けあって生きてきたのでしょう。
恐ろしい火山の噴火でさえ、
ゴツゴツした岩の間を清い水が流れ、
土地は豊かになり、
人はまた山に感謝します。
津波で街を流してしまう恐ろしい海も、
私達生き物の主体である水であり、
多くの生命を産み育てでいます。
古代の人々は恵みあふれる豊かな山や海は神の住む聖域として
木や岩で聖なる鳥の門を建てました。
また赤い色の鳥居は自然の危険を知らせ、
人も自然も守ってきました。
人間が自然をどうにかしようとするのではなく、
その一部として感謝して生きてゆくこと。
とても単純なことなのに、
自然から離れ、
人間の安全や便利さばかりを追いかけるようになってしまった今の世の中。
でもみんなつながっている以上は
大いなるその力から逃れることは出来ない。
その事をすっかり忘れてしまった今の世の中。
古代の人々が最も大切にしてきた何かを、
私達現代人は思い出し、
受け継ぐことが出来るでしょうか。
これから先がますます見えなくなってきている今、
どんな環境になろうとも、
根をおろしたその場所で、
空に向かって迷うことなく咲いている木々や草花ように、
たくましさを胸にいだいて、
生きてゆきたい。
そう思います。