積丹岬を後に次は神威岬にやってきました。
ここもまたなんて美しい岬なのでしょう。光の角度や雲の具合で海の色や山肌の色が変わるのですが、こちら側は今が最高な感じです。

それにしても風がものすごく強くて、車から降りるとトシオさんの帽子はあっという間に飛んでいきました。(ちゃんと拾えました)麻のずっしりとした首巻きもこのとおり。ちゃんと立っているのもやっとな感じでした。

明治時代の初期までは女人禁制だったそうです。この地を去った源義経に心を寄せていたチャレンカという女性が、この岬で恨みの言葉を吐いて身を投げ、それ以来女性を乗せた船が近づくたびに船が転覆したことから女人禁制となったそうです。

門を抜けると、美しい岬が。チャレンカの小道を抜けて岬の先端へ。かなりの距離がありそう。風も強いし、、、。通りすがりのおばちゃんが「ああ今日が命日になってしまうかも」と言いながら歩いていました。チャレンカの小道ちょっと怖い。

風が強いので雲が集まったり散らばったり、天気があっという間に変わります。

小道の美しい緑に可愛いお花がたくさん咲いていました。風が強いのにたくましいなあ。茎がやっぱり太いですね。

白い花の楽園。

雨が降っているわけでも、朝でもないけれど、葉っぱに雫がたくさん付いています。

まるで宝石のよう。ゼリーみたいだったりしてと思って触ってみたけれど、水でした。
黄色いお花や

紫の花


岩肌と緑の具合もまた面白い。

見方によっていろんな顔が浮かんできます。雲があるところとないところの海の色のグラデーションが面白い。

どこかの惑星のような砂利ばかりのところもあったり。

石が不自然に土にくっついていたり。

見どころ満載で、一向に進みません。

ここも青いね。

積丹岬では汗だくだったけど、神威岬は風で水分がみんな飛ばされていきます。少し寒いぐらいです。

多肉植物もいっぱい。

断崖ですがお花が美しくて、身を乗り出してしまいたくなります。

岬の先端まできました。先端あたりは雲に覆われ、残念ながらグレーの海。晴れていたら、素晴らしく美しい青い海の世界だったに違いありません。

でもこのグレー色があのチャレンカさんの背中のような岩を引き立てます。

風よたくさん吹いて、雲を連れて晴れ渡る空をみせて。恨みを消して、チャレンカさんの心が解き放たれますように。鳥に祈りを込めて。

さあ来た道を戻ります。

エゾカンゾウが咲き乱れる崖と。

日本にもこんな素敵な道があったんですね。

石にあなぼこ。

行きも帰りもいろんな発見がいっぱい。

本当に水が美しい。チェレステ色。

天国に近づいたよう。

壮大な自然に神様の姿を見ているようです。

風に吹かれると、寂しいような気持ちになるのは、風の中に消えていった花びらや雲や人の心が感じられるからなのでしょうか。
光に包まれたこの時もまた風とともに消えてゆく。一瞬一瞬が大切な時でありながら、手放すしかないはかなさ。だからこそ美しい今をこれからも大切に生きていけますように。