小澤さん
思い返せば、楽しかった東京生活の多くは小澤さんとの思い出です。小澤さんに出会ってから私たちは、心から愛することがどんなに幸せであるかを知りました。小澤さんのまわりには真の美しさに溢れ、いつでも微笑みの天使が舞っているようでした。
小澤さんと最愛の奥様との様子に私たちは憧れて、私たちも全ての喜びや悲しみを分かち合い、支え合ってゆける夫婦でありたいと、教会で祈りを捧げる二人のお姿を見ながら祈っていました。
本当に美しいご夫婦でした。
私たちの心の支えであった小澤さんに、どれだけ私たちが頼りにしていたのか、小澤さんが遠くへ行ってしまって、気付く私たちの愚かさに、胸が締め付けられる思いです。
不器用な私たちを心から応援してくださり、いつもどこにでも何かあると駆けつけて励ましてくれ、またダンスやコンサート、講演やお食事など、引きこもりがちな私たちに、たくさんの楽しいお誘いをしていただき、その度にたくさんの出会いをいただきました。小澤さんがいなかったらチェレステ楽団も生まれていないし、今も活動を続けていることは無いし、こんなに幸せな夫婦になれなかったかもしれません。
小澤さんの大きな愛に、感謝の言葉は言い尽くせません。
本当に小澤さんのことが私たちは大好きでした。

カトリック神田教会での葬儀。
クリスマス会で、小澤サンタと歌っていたあの日が懐かしい~。私たちチェレステ楽団が旅を始めて、疎遠になってしまっていた神田教会。なかなか足を運びにくく心遠くなっていたところに、やっぱり小澤さんが連れ戻してくださいました。私たちの愛する教会や神父様、小澤さんの愛する人々、音楽やたくさんのお花に見守られて、小澤さんが最高の微笑みでダンスを踊りながら神様のところへ向かっている姿が見えるようでした。
そして教会から火葬場までのバスの道のりは、ルネッサンスダンスを習っていた時にいつも二人自転車で通ったコース。帰りは小澤さん幸子さんの結婚10周年をお祝いしたお店の前も通り、、幸せな思い出たちが走馬灯のように蘇りました。

懐かしいルネッサンスダンスのワークショップ。
イタリア直伝の貴重な15世紀のルネッサンスダンスを惜しみなく伝える小澤さん。
ダンスを愛する小澤さんのお話が深くて深くて、、。
ルネッサンスの衣装を着せていただき、美しい時間でした。
教会のクリスマス会には、小澤サンタさんと、楽隊で参加しました。

楽しい踊りに子供たちがのびのび。

私にハープを出会わせてくれた小澤さん。
右端の木田ご夫婦にハープのことをたくさん教えていただき、ハープを始めることになりました。
クリスマスにはいつも送ってくださったhanaの焼き菓子。
可愛くっておいしくって、、。

最後のクリスマスカードになってしまったクリスマスカードと
アッシジの聖フランチェスコとロザリオ。
小澤さんにアッシジの聖フランチェスコのお話を聞いて、すっかり魅了され、
夫婦でイタリア旅行に行く時、小澤さんがこのロザリオをプレゼントしてくださいました。
そしてアッシジで出会った神父様がロザリオに祝福をしてくださり、大切な宝物になりました。

アッシジの聖フランチェスコ聖堂。
小さきもの、自然、芸術を愛する、小澤さんと聖フランチェスコが重なった瞬間でした。
朝の静寂な時間、青く輝く地下の聖堂で小澤さんが祈りを捧げる姿が心に浮かんできます。
愛に溢れた小澤さんと幸子さん。
アッシジの聖フランチェスコと聖クララのような清らなお二人。
最後の最後まで本当に美しかった小澤さん。人生のこと、神様のこと、芸術のこと、小澤さんともっともっと語りたかった。まだまだ天国の小澤さんにいっぱい話しかけてしまいそうです。どうか私たちのこと見守っていてください。そして神様のこといろいろ教えてくださいね。私たちも小澤さんのように愛に溢れた人になれるように、人生になれるように頑張ります。
本当に本当にありがとうございました。
愛を込めて
太宰敏雄・陽子