熊野の地にやってきました。
「鎌倉積石階段」と呼ばれる昔のままの石畳みの階段。
昔はありんこのように行列を作るほど多くの人が訪れていたそうです。
女人禁制の聖地の多い中、昔から熊野は老若男女を問わず厚い信仰を集めたそうです。
ずっと憧れだった那智の滝。
思っていた以上の神々しさに涙があふれそうなぐらい清い滝でした。
奈良から三重、和歌山へと大移動でしたので、少し疲れていましたが、この滝を眺めていると不思議と体の疲れを忘れさせてくれました。
台風が近づいているからか、夕方だからか観光客も少なくずっと眺めていました。
延命長寿のお瀧水もいただいて、元気に那智大社まで歩きます。
階段が多く、杖を持ったおばあさんたちが休憩しながらも一生懸命上り下りしていました。
ひたすら登ると、見えてきました。
熊野那智大社
熊野三山の一つで熊野夫須美大神を主祭神としています。
この辺り一帯を世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されています。
神武天皇が那智の海岸に御上陸されたとき、那智の山の光を見て滝を見つけられ、神としておまつりになりました。そして八咫烏の導きによって無事大和へお入りになったそうです。
熊野に住む原住民の人々もすでに神として祭っていたそうです。
樹齢八百年を超える大楠。「平家の良心」とも称される平重盛お手植えだそうです。
胎内くぐりをして無病息災を祈願します。
上からの眺めも美しいですね。
「天地を結ぶ白神」
なんて清々するのでしょう。
昨年の台風12号の豪雨で大きな被害を受けた那智大社。台風直後に境内を濁流が通り、裏山から崩れた大量の土砂が社殿の周囲を覆ったそうです。まだその爪痕が所々残されていますが、ご尽力されて復旧が進められ、7月14日の熊野の火祭は無事行われたそうです。
那智の滝からの帰り道、温泉に入ろうと立ち寄ったところも台風の影響で、すっかり流されビニールのプールに温泉がためられていました。川岸も山からの土石流が流れ込み、大変な被害だった事が伺えます。
そして翌日には台風がこの地に。
那智の滝に、無事をお祈りして、車の中で待機。
あまりの揺れに車が倒れそうで怖かった。
危険を感じ、スーパーに避難しました。
台風が去るときれいな虹が出ました。
スーパーの警備のおじさんと、あ〜無事で良かったと喜び合いました。
大きな被害が出ていないといいのですが。
夜には満月が熊野の地を照らしていました。
中秋の名月です。
嵐の後で空気も澄み渡り、きらきら輝やいていました。