魚沼でのコンサートの帰りに、素敵な美術館を教えて頂いて、
少し寄り道して帰りました。
野の花館というところで、野の花を水彩で描かれる画家の外山康雄さんのギャラリーでした。

のぶどうの絵のポストカードより。
野や山の小さなお花や木の実を描いた絵の横には、一つずつその植物が花瓶に活けてあり、
どちらもかわいらしくて愛しくて、とっても素敵でした。
少し、葉っぱが枯れて色が変わっていたり、虫さんに食べられて穴があいていたり、
もう落ちてきそうな葉っぱがゆらゆらしている感じ、木の実のぎっしり詰まって、瑞々しい感じや、咲きかけのお花や、、
植物たちの日々の移り変わり、生きてい中のふとした時間がそこに転写され、そう、本当に絵の中に入ってしまってもまだ生きていて、息を吹きかけたら葉っぱが揺れそうな、
そんな繊細で素朴で優しい絵でした。

絵を描かれた外山康雄さんと
植物たちは、山から取ってきて下さるお友達がいらっしゃるそうです。
生けられたお花は幸せそうにそこにいらっしゃるから、きっと毎日お手入れされていらっしゃるんだろうなあと思いました。
蔓に垂れ下がる小さな実や、小さな雑草といわれるものにも、ちゃんと名前がついていて、
昔の人たちは、名前をつけるほど大事にしていたのでしょうね。
大きなお花や華やかなお花にはない、そっと見つめていたい愛しさがあふれる野の花の絵でした。
「そのままを描いているだけですよ~」
といわれた外山さん。まるで小さな植物と会話をして描いているようです。
チェレステ楽団の音楽もそんなそっと耳を澄ますような、でもしみじみ愛しさがあふれてくるような、野の花のような音楽を奏でていきたいなあ。