鵜戸神宮を後に、日南海岸を大分に向かって走ります。
海岸線にはフェニックス、ワシントニアパーム、ジョーオウヤシ、ソテツ、ポインセチア、コバノセンナ等南国ムードの木々草花が植えられているそうで、南国の雰囲気ですが、寒さに立ち止まってゆっくり出来そうにありません。
子供の頃家族で毎年のように宮崎に訪れ、青島神社のそばのホテルで夏休みを過ごすのが一番の楽しみでしたが、、、あまりの寂れ具合にちょっとショ
ックでした。
誰もいない駅。無料の駐車場は、神社からは慣れた駅横の駐車場しかないようです。でも1台も車がありません。何か美味しい物を食べよう思いましたが、やっている食べ物屋さんが見当たらず、スーパーでおにぎりを買って食べました。冬は本当に寂しいなあ。
青島神社の入口が分からなかったので、
昔の記憶を辿って、亜熱帯植物園を通り抜けて目指しました。
園内には一足早くチューリップが咲いて、可愛かった〜
ちょっと心があたたまりました。
しかし海岸に出ると、砂浜で風に乗って砂がゴーっとやってきます。
わ〜目が開けられない。
砂浜から島までは橋を渡ります。
あまりの寒さに背中が曲がってしまいます。
なんとか鳥居までやって来ました。
青島神社
古くから青島自体が霊域として崇められ、江戸時代まで全島が禁足地とされていたそうです。1737年まで入島は神職と島奉行のみに限られ、ていましたが当時の宮司 長友肥後が一般の参拝者にも入島を許されるよう 藩主にお願いして入島が自由になったそうです。
天津日高彦火火出見命とその妃神 豊玉姫命、そして塩筒大神を祀っています。いずれも山幸海幸神話に出てくる神さまで、縁結び、安産、航海安全の神として信仰を集めているそうです。
元宮
ちょうど青島の中央に位置しているそうです。島全体が熱帯・亜熱帯植物の群生地として、国の特別天然記念物に指定されているそうです。島に渡るときにはあんなに寒かったのに、植物に覆われた島の中は風が吹き抜けることなく、ふんわり植物の香りがしてあたたかいです。
古くから病気平癒や婦人病に霊験あらたかとされ、元宮に髪を結び帰るという信仰があったそうです 。
真砂の貝文(まさごのかいぶみ)
ここ青島は、2400万年前の隆起海床に貝殻が堆積してできた島で別名を「真砂島」というそうです。
古代万葉の人々は、和歌の中で「濱の真砂」と詠み、数多い貝殻の中から自分の心情に合った貝を探し、それに想いと願いを込めお供えしたしたそうです。
青島では貝の中でも特に「タカラガイ」が大切にされてきたそうです。
子供の頃浜辺で夢中でタカラガイを探していたのを覚えています。
小さな私はどんな願い事をしてここにお供えしたのでしょうか。
聖域として人間が入島することなく守られていた小さな島は、植物、岩石が 自然のままに残っている不思議な島。竜宮城のお姫様の豊玉姫と山幸彦はお互いに一目惚れし、3年間竜宮城で暮らすのですが、その竜宮城から地上に戻った時の最初の地がこの青島と伝えられています。島には竜宮城の入り口にあったとされる玉の井と言われる井戸があり不思議なことに塩分は全く含まれていないそうです。また対岸の山頂に塩水の湧き出る場所があり、水源が入れ替わっているのではといわれる伝説もあるそうです。
茂みの中で鴬がじっと春を待ってしていました。
帰りの橋渡りは向かい風で本当に寒く、あ〜私も春が来るまで島にとどまっていたいなあ〜。なんて思いながら必死で島を後にしました。
懐かしい思い出のなかの青島と変わらずとても神聖な所でした。
またあたたかな夏の頃訪れたいです。