次の目的地、埼玉県までの道のりを、
岐阜や長野県を通って行く予定でしたが、
二人とも満たされて、
心が不思議な感覚になっていましたので、
大事をとって
伊勢湾フェリーに乗って愛知県から静岡県を抜けて行くルートを取ることにしました。
朝起きると、一番早い便の船まで、だいぶん時間がありましたので、
少なくなってきましたお水を汲んでゆくことにしました。
前の日に伊勢神宮から志摩の方へ行く道の途中で、
「天の岩戸」の名水 という看板が出ていたのを思い出して、行ってみることに〜。
狭い道ですが、観光地だけあって、通りやすく、駐車場もありました。
薄暗い森を8分ほど歩いて行くと、小さな滝がありました。
心が洗われてゆきます。
小さな小川のちょろちょろ流れる音がなんとも心地よく、
鳥が朝の歌の練習をしていました。
この水が流れてゆく神路川は昔、”裏の五十鈴川”と呼ばれていたそうです。
鳥居をくぐると、小さな洞窟から水湧き水が流れていました。
とても冷たいのでしょうか、白い霧が立ち込めていました。
さっぱりした味で、清々したお水でした。
不思議な形をした石が祀られています。
天の岩戸の伝説の地は各地に幾つかありますが、
伊勢神宮の近くにということもあり、
神聖さが増しているようです。
お水もをいただいて、これで安心して船に乗り込めます。
と時計をみると、フェリーの時間が迫っていました。
随分ゆっくりしてしまったんだなあ。
朝一の便はもう間に合わないかなあ〜と思いながらも、
あきらめ半分車を走らせました。
するとギリギリ間に合いました。
聖なる森が離れてゆきます。
またここに訪れることができますように。
感謝の気持ちを込めて
見えなくなるまでずっと眺めていました。