日本海側でもう一つ行ってみたかった石見銀山地区へ行くことができました。
以前この辺りを通ったとき、地区への入口がよくわからずあきらめたのですが、今回は何となく道を曲がると大森地区というところへふらふらふらっとたどり着きました。


赤い瓦屋根の連なる大森地区。
石見銀山は戦国時代後期から江戸時代前期にかけて、日本最大の銀山であったそうです。その最盛期、日本は世界の銀の1/3を産出し、そのかなりの部分を石見銀山が占めていたそうです。
2007年、ユネスコの世界遺産に登録されました。
適切な森林の管理がなされたことにより環境への負荷の少ない開発がなされ、今日に至るまで銀山一帯には広葉樹などを含む森林が残されてきている点が特に評価されたそうです。


古い町並みがそのまま生き生きと残されています。


トシオさんが何やらうれしそうに指差しています。
なんだろう。


葉っぱに紙で作ったお花が。
これなら、1年中咲いているみたいできれいだし、なんだか神社の 紙垂のようで魔除けになりそう。


自動販売機も徹底しています。


「群青堂」という素敵なお店がありました。
中庭があるとっても広い古民家?を上手に再生したお店は、地の物を利用した雑貨から、お洋服やバック、またカフェもあり、ここにいるだけで本当に楽しく、遊び心満載のお店でした。


2階にはただ机があって、石見銀山や町再生の生い立ちの本などが置かれていました。
とっても贅沢な空間。
ゆったり時間が過ぎてゆくようです。


地区には神社やお寺がたくさん点在しています。


城上神社
「きがみ」と読むそうです。
御祭神は大黒様として有名な大物主神。
国土開拓の神様で、また人間生活全般の守護神だそうです。
大森の名はこの地に一本の大樹が森をなす如く大きく繁茂していて、この大樹を中心として大いに信仰をあつめたのでこの名が付けられたそうです。


拝殿内部天井には鳴き竜が描かれていました。
直下で手を叩くと竜の鳴き声?びょーんと音が鳴り響きます。


相生の松は、樹齢三〇〇年。


小川の流れる音が聞こえてくる静かな町。


蝶蝶の羽音まで聞こえてきそうです。


地区はとても広く、とってもお天気が良い日でしたのでしばしカフェでひと休み。
ここはイタリアのカリアーリのコーヒーを日本で唯一いただけるところだそうです。
とても気さくなお店の方が、いろんなお話をしてくれます。
店主のお父さんが貿易商でカリアーリの社長と知り合い、
日本での代理店を決める際に、いろんな写真をみせた中で、カリアーリ社長は店主のおばあちゃんのこの古民家を気に入り、ここに決まったのだそうです。


コーヒーの素材から焙煎までこだわっているので、酸化も少なく、通常に売られている物や、緑茶、紅茶などより、カフェインが少ないのだそう。もともとコーヒー豆は、胃薬で、血をきれいにするのだそうです。ここのは豆のまま食べても美味しいそうです。


お外ではワンちゃんをかこって子供たちの笑い声と自転車の通り過ぎる音、立寄のおばちゃんの日常会話など、町の暮らしの音が聞こえ、なんだか心が和みます。
この風景が世界遺産で、守ってゆかなくては保存が出来ない世の中。
今の若者は豊かな世の中に生まれいいね〜、私たちの時代は戦争で、、、。
なんて話を良く聞かされますが、私たちには抱えきれないほどの人工物にまみれ、学校ではみんな同じ教育がなされ、自然や日々の暮らしの事などよくわからず育ち、お金のやりくりや、体裁ばかりを気にして、、、いまでは危険でいっぱいの日本で、それが本当に豊かな人生であるかどうか、、、。
今の若い人にとってこんな素朴な風景や暮らしがなんと豊かで、貴重に感じる事でしょう。若者や子供たちが年配の方々以上に目を輝かせて歩いていたことがとても印象的でした。

また若い人とお年寄りがお互いのいいところを引き出しながら一緒に働いているこの町。
カフェのお兄さんの笑顔がとても誇らしく生き生きとしていて、とってもうらやましかったです。

少子化で人がどんどん少なくなってゆく世の中。
到底若者には受け継げない都会の町並み。そのままにしないで、出来るなら年配の方々は物は残さず、少しずつ山や野原へ返していって、子供たちに美しい自然を残していっていただけたらいいのになあ。

素晴らしい町並みにカルチャーショックで、海辺でぼんやり。


日暮れまでハープの練習をしました。
なんて気持ちのよい風。
観光に来ていました素敵なお友達も出来ました。

 


この「琴が浜」は鳴き砂で有名なのよ〜。と教えていただき、
夕日の中、海辺の散歩。


砂をするように歩くと“きゅっきゅっ”と音がします。
ゴミのない、きれいな砂浜でしか音が鳴らないそうです。


すっかり日も暮れて温泉津の温泉街にあります薬師湯へ行きました。
ここも世界遺産地区です。
日曜の終わりの時間でしたのでお客さんも少なく、贅沢な独り占め。
日本温泉協会の天然温泉の認定で、わずか12箇所しかない最高の「オール5」の評価を受けた本物の天然温泉だそうです。
体が生まれ変わりそうなほど本当にいい湯です。


上でゆっくり温泉街を眺めて休んで下さい〜。
とすすめられ、上がってみると、


わ〜屋上にテラス。
月夜の晩に、涼しい風に吹かれ温泉街を見下ろすなんて、贅沢〜。
来て良かった〜。


美しい夜の温泉津の町。
通りかかりのおじちゃんが、
「おれは9時から男さ」
とうれしそうににこにこ温泉街に消えてゆきました。
ここだけ時代が止まっているかのような石見の町。
こんなところが日本にあるんだね〜。
トシオさんの下駄がころんころんと鳴り響き、やさしい町灯りのなか、いつまでも歩いていたい、
そんな夜でした。